病院からのお知らせ

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「紹介受診重点医療機関」の指定について

(背景と目的)

外来医療について、患者さんの医療機関選択にあたり外来機能の情報が十分得られず、いわゆる大病院志向がある中、一部の医療機関に集中し待ち時間や勤務医の外来負担等の課題が生じています。
人口減少・高齢化及び外来医療の高度化等が進む中、外来機能の明確化・連携を進めていく必要があります。
このような状況を踏まえ、今般良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療法等の一部を改正する法律(令和3年法律第49号)が令和3(2021)年5月28日に公布され、医療法等の一部が改正されました。
この改正により、令和4(2022)年4月から外来機能報告制度(医療法第30条の18の2第1項及び法第30条の18の3第1項の規定に基づいて行われる報告をいう。)が創設され、地域の医療機関の外来機能の明確化・連携に向けデータに基づく議論を地域で進めるため、病院及び有床診療所を対象として実施されることとなりました。

「紹介受診重点医療機関」は外来機能の明確化・連携を強化し、患者さんの流れの円滑化を図るため医療資源を重点的に活用する外来の機能に着目し、紹介患者さんへの外来を基本とする医療機関を明確化するものです。
外来機能報告の報告内容をもとに地域医療構想調整会議において協議を行い、協議が整った医療機関を紹介受診重点医療機関として公表します。
患者さんがまず地域の「かかりつけ医機能を担う医療機関」を受診し、必要に応じて紹介を受けて紹介受診重点医療機関を受診する、その後状態が落ち着いたら逆紹介を受けて地域に戻る、といった受診の流れを明確にするのが目的です。
初期治療は地域の開業医等で、高度で専門的な治療は病院で、という医療機関の役割分担を進めるため、病床200床以上の病院に紹介状なしに受診された方に初診時選定療養費制度を設けております。
医療機関の役割分担と連携の強化を一層推し進めるため、令和4年度診療報酬改定で、「特定機能病院」や「地域医療支援病院」でない病床数200床以上の病院においても同様の初診時及び再診時選定療養費を徴収できる「紹介受診重点医療機関」制度が新設されました。
※埼玉県ホームページより一部引用あり

(今後の当院の対応について)

当院は令和5年9月1日付で埼玉県から「紹介受診重点医療機関」の指定を受けました。
指定から半年後の令和6年3月から以下のとおり選定療養費の取り扱いが変更になりますのでお知らせいたします。

「初診時選定療養費」の変更と「再診時選定療養費」の新設について

①初診時選定療養費の金額が引き上げられます。

現在 1,650円(税込み)⇒ 令和6年3月以降 7,000円(税込み)

 

※歯科は令和6年3月以降5,000円(税込み)になります。

②再診時選定療養費が新設されます。

現在 徴収なし  ⇒ 令和6年3月以降 3,000円(税込み)

 

※症状が安定している等の理由で他の医療機関への紹介を申し出た後も当院での受診を希望される場合は、
再診時選定療養費が受診の都度かかります。
※歯科は令和6年3月以降1,900円(税込み)になります。
※紹介状持参・救急受診・その他病院が必要と認めた場合などは選定療養費がかかりません。

この「紹介受診重点医療機関」に指定されますと、紹介状なしで受診した初診患者さんに対し7,000円以上の選定療養費を、また他院紹介後も受診を希望する再診患者さんに対し3,000円以上の選定療養費を徴収することになっております。
当院ではこれまで紹介状を持っていない初診の方について、1,650円(税込み)の初診時選定療養費を徴収してきました。しかしながら地域の開業医が少ない実情もあり紹介状なしで受診される患者さんも多く機能分担が進められていないのが現状です。
羽生市内唯一の病院として、夜間や休日の緊急手術などに対応しており、がん治療・診断に力を入れています。
今後、高度・専門的な検査・治療のより一層の推進のため、令和4年度の診療報酬改定で新設された「紹介受診重点医療機関」の指定を受けるべきと判断し現在に至ります。
今後は、地域の医療機関との連携を強化し、専門的かつ高度な治療に重点を置くことで、利根医療圏における高度医療・救急医療・地域医療等の役割をより一層果たしていきたいと考えます。
令和5年9月1日付で埼玉県から指定を受けるにあたり、半年の経過措置後(経過措置期間は令和6年2月末日まで)に初診時及び再診時選定療養費の金額が変更となります。
患者さんには料金負担の増加や開業医等への転医を求めることになりますが、将来において効率的で質の高い医療を確保するために推進されている制度であることから、スタッフ一同丁寧に説明しご理解を頂けるよう努めて参ります。
また、患者さんをはじめとする関係する方々にも十分な情報提供をして地域の医療機関とより一層連携強化を図り、地域医療に貢献できるよう取り組んで参ります。
何卒ご理解・ご協力いただきますようお願い申し上げます。