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腎臓は毎日どのような働きをしているのか、皆さんは御存知でしょうか?? 恐らく大部分の方は尿を作る場所だと答えるはずです。尿を作るのも、もちろん腎臓の重大な仕事の一つですが、他にも沢山の働きをしています。
<腎臓の働き>
■血液の老廃物を排泄し、食欲不振や身体の不調を解消する。
■血液の水分や塩分のバランスを一定に保つ。
■造血ホルモン(エリスロポエチン)を分泌し、赤血球を増やす。
■ビタミンDを活性化し、骨を丈夫にする。
■血圧を調節する。
腎臓が何らかの原因によって、数カ月から数年に渡って弱ってしまった状態を慢性腎不全(まんせいじんふぜん)と言います。慢性腎不全になると上記の腎臓の働きが衰え、身体に老廃物や水分などが溜まったり、貧血が進行したり、骨などが弱くなったりします。一度慢性腎不全になると回復は期待できない為、徹底した食事療法や日常の生活管理によって、進行を遅らせる治療を行います。
<腎臓病のお話>
腎臓病は、腎臓そのものが悪くなって起こる場合と、他の病気から影響を受けて起こる場合があります。腎臓病はほとんど自覚症状がなく進行する為、早く発見する事が重要です。下記に慢性腎不全の原因疾患の一部を御紹介します。
■糸球体腎炎 |
血液を濾過して尿を作る「糸球体」と呼ばれる部分に炎症が起きる病気。 |
■糖尿病性腎症 |
糖尿病によって糸球体が悪くなり、血液を濾過して尿を作る働きが著しく低下する病気。 |
■腎硬化症 |
高血圧や動脈硬化によって腎動脈が悪くなり、血流障害が起きる病気。 |
■のう胞腎 |
遺伝性で、腎臓に液体がたまった袋がたくさんでき、腎臓を圧迫して働きが低下する病気。 |
慢性腎不全の原因として、最近は糖尿病性腎症が増加しています。食習慣の欧米化などが原因の一つとされていますが、日常の生活習慣なども大きく関与しています。
<腎臓病の一般的な症状>
■全身がむくみ
■尿に変化がある。(尿量の増減、尿が泡立つ)
■体がだるい。
■貧血
■食欲がなくなる。
■吐き気がある。
<一般的に行われる腎臓病の検査>
尿検査や血液検査などを行い、病気の種類や状態を調べます。
尿検査
■尿蛋白
尿中の蛋白量を測定する。腎臓の働きが正常な時は、血液を濾過する際に、蛋白を血液へ戻しますが、病気になると尿中にもれてしまいます。したがって、尿を取って淡白の量を調べる事で、腎臓の状態がわかります。
■尿沈渣
尿を遠心分離器にかけ、沈澱した固形物を調べる。 沈殿物(赤血球、細菌、円柱など)を顕微鏡で見て、病気の種類や程度を調べます。
血液検査
■尿素窒素(BUN) クレアチニン(Cre)
血液中の量を測定する。 尿素窒素、クレアチニンは血液中の老廃物です。腎臓が正しく働かなくなると、尿中に排泄されず血液中に溜まる事から、血液を取ってこれらの量を計り、腎臓の状態を調べます。
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